国際政治と音楽(ゲルギエフの場合)

 12月にロンドン交響楽団と日本公演を実施する予定のワレリー・ゲルギエフは、脂ぎっているという喩えが当てはまる指揮者だ。サンクト・ペテルブルクにあるマリインスキー劇場の総裁をしながら、新しい劇場などの建築に奔走したり、プーチン首相らとのコネクションを築きあげたり・・・
 そんな彼が、欧米諸国のマスメディアから批判を浴びている。グルジアのツヒンバリで、劇場オーケストラを指揮してドミトリ・ショスタコーヴィチ交響曲第7番「レニングラード」を演奏させたからだ。この曲は、ナチスドイツに侵略されたレニングラード市にささげられた曲だが、今回の場面での演奏にふさわしくないというわけである。
http://www.timesonline.co.uk/tol/news/world/europe/article4597023.ece
 彼がツヒンバリでスピーチした内容全文はまだ見つけることができずにいるため、ここでは批判記事の例としてイギリスのタイムズ紙からリンクをはっておいた。

(8月26日追記)
 その後youtubeゲルギエフが英語で行ったスピーチがアップされていたのを見つけた。
http://jp.youtube.com/watch?v=HSMEj_ZGUgs&watch_response
 あと、この件について江川紹子女史がHP上でコラムを書いているが、ここにすべてが尽くされていると思う。
http://www.egawashoko.com/c006/000268.html