2009-01-01から1年間の記事一覧

Berliner Philharmoniker Lounge

近所にクラシック音楽のCDショップがないことから、インターネットの通販サイトを時々利用しているが、そのひとつであるHMV ONLINEのサイト内にベルリン・フィル関連のコーナーができた。 このドイツにあるオーケストラは、インターネット経由で演奏が聴か…

マティアス・ゲルネ(Matthias Goerne)のリサイタル

大阪のいずみホールは、1993年から3年に一度「ウィーン音楽祭」というイベントを開いている。新聞記事(朝日だったと思う)によると、昨今の不景気で名前を冠した公演数は過去最低とのこと。当ブログ筆者は、10月10日(日)のマティアス・ゲルネ(バリトン歌…

大野和士と京都市交響楽団

昨年4月に初めて定期演奏会へ出かけて以来、久しぶりに京都市交響楽団の公演に出かけた(2009年7月23日:京都コンサートホール)。指揮者は大野和士だったが、主催者は指揮者の客寄せ力に驚かされたであろう。何しろ当日券には数十人の長蛇の列ができていた…

2010年は「キャンディード」

今日は兵庫県立芸術文化センターでオペラ「カルメン」を観た。その感想は後日書くとして、今日の話題は会場でもらったチラシとプログラムに掲載されていた来年の予定についてである。 同センターでは、毎年夏に、芸術監督の佐渡裕が大ホールでオペラを指揮す…

音楽評論家のエッセイ(訂正)

以前、音楽評論家でレーベルを主宰している平林直哉氏のエッセイがHMVのサイトに連載されていると書いた。 (http://d.hatena.ne.jp/hoffmann/20090222) これは、正確には青弓社のサイトに連載されているものの転載であった(HMVのサイトには「転載」…

音楽の歴史を読む

大学などの講座で教えられる「音楽史」はドイツ中心史観である、との趣旨を言ってのけたのは石井宏という評論家である。かといって、彼が「反音楽史」(新潮社)のなかで、16世紀から18世紀の音楽家は「イタリア人にあらざれば人にあらず」というのは単純す…

カルメンのために

来週の土曜日(6月27日)に、数年ぶりにビゼー作曲の「カルメン」を、兵庫県立芸術文化センターへ観に行く予定である。 http://www1.gcenter-hyogo.jp/sysfile/center/carmen/index.html 同センターでは、夏に自主製作のオペラ公演を行うのが恒例化しており…

画家の庄司紗矢香

筆者がよく読むブログで、庄司紗矢香が東京は京橋の画廊で個展を開いている、という話題が載っていた。 (東条碩夫のコンサート日記 http://concertdiary.blog118.fc2.com/blog-entry-485.html) (会場の「プンクトゥム・フォトグラフィックス・トウキョウ…

アメリカに抗議するツィメルマン

5月から6月にかけて、ピアニストのクリスティアン・ツィメルマンは日本でツアー中である。筆者も兵庫県立芸術文化センターでの公演を聴くことができた。彼の演奏については多くの人が書くだろうから、ここでは日本語のメディアが取り上げない話題をとりあ…

ベルリン・フィルの2009/2010シーズン

5月になって、やっとベルリン・フィルハーモニー管弦楽団が、次シーズンのプログラムを発表した。 http://www.berliner-philharmoniker.de/de/konzerte/saison-20092010/ (詳細:http://www.berliner-philharmoniker.de/konzerte/kalender) 毎年5月1日…

マリインスキー管弦楽団の日本公演(2009)

先日新国立劇場に行った際、東京ではコンサートホールなどの入口でよく行われているが、チラシの束を配っているのに出くわした。情報収集の一環として受け取って中を見ると、マリインスキー歌劇場管弦楽団の日本公演の案内があった。 それによると、今回のツ…

トーキョー・リング(ワルキューレ)

新国立劇場によるワーグナーの「ニーベルングの指環」第2部を、千秋楽の日に平日ながら観た。土曜・休日の公演がたった1回しかなく、しかもすぐに売り切れたとあって、やむを得ず平日のマチネーにした。 しかし、仕事を休んで行った甲斐があった。プレミエ…

佐藤可士和によるブランディング

クラシック音楽の業界で、興味深いニュースが年度明けに飛び込んできた。アートディレクターの佐藤可士和がカジモト(KAJIMOTO 旧・梶本音楽事務所)と、東京都交響楽団の新しいロゴマークなどをデザインしたのである。 KAJIMOTO:http://www.kajimotomusic.…

バイエルン放送交響楽団の2009/2010シーズン

ミュンヘンのバイエルン放送交響楽団が来シーズンの公演詳細を発表した。音楽事務所のジャパンアーツが一部発表していたが、日本ツアーの詳細も発表された。 ジャパンアーツ→http://japanarts.cocolog-nifty.com/artistvoice/2009/02/index.html バイエルン…

若杉弘が降板(新国立劇場)

5月に4回、新国立劇場が上演するショスタコーヴィチの「ムツェンスク郡のマクベス夫人」を指揮するはずだった若杉弘が、降板したとのことである。産経新聞、スポーツニッポン及びスポーツ報知の電子版で報じられている。今日の23時時点で新国立劇場のウェブ…

ミュンヘン・フィルの2009/2010シーズン

ドイツのミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団が来シーズンの公演詳細を発表していた。PDF自体は104頁なのだが、現物のほうのページ表示は190頁余りもある大部だ。 http://www.mphil.de//mphil/pdf/Mphil_JahresPRO0910_www.pdf 後ろのほうに「Reisen in de…

シンシナティ交響楽団の日本公演

音楽事務所のジャパンアーツが一部発表していたが、シンシナティ交響楽団の日本ツアーの詳細が発表された。 ジャパンアーツ→http://japanarts.cocolog-nifty.com/artistvoice/2009/02/index.html シンシナティ交響楽団→http://cincinnatisymphony.org/Media/…

トーキョー・リング(ラインの黄金)

私事だが、新国立劇場が制作した「ニーベルンクの指環」4部作には、2003年プレミエの「ジークフリート」で初めて接した。その時はダブルキャストだったこともあって2度出かけた。翌年の「神々の黄昏」も1度だけ観たが、その後は演出家たちともめたらしく、再…

音楽事務所の倒産(日本交響楽協会)

5日のブログ記事で、ザルツブルク・モーツァルテウム管弦楽団の神戸公演が中止された、と書いた。今回の公演の招へい元であった株式会社日本交響楽協会が破産手続きを開始していることが判明した。すみだトリフォニーホールで予定されていた、とある公演の招…

神戸公演の中止(ザルツブルク・モーツァルテウム管弦楽団)

不況のせいかと思われる出来事が起きた。オーストリアの「ザルツブルク・モーツァルテウム管弦楽団」が6月7日に神戸文化ホールで予定していた公演が、招へい元の事情で中止になってしまったのである。 http://www.kobe-bunka.jp/hall/ →3/5にアクセスした時点…

バイロイト音楽祭2009

一生のうち、一度行かれたら御の字といえる祭典の筆頭に、ドイツの「バイロイト音楽祭」をあげる人は多い。何しろチケットの予約が取りづらく、日本ワーグナー協会の会員でさえも数年に1度しか買えないそうだ。 先月10日のことだが、2009年のプログラムが発…

ドゥダメル指揮の演奏会(NHK教育)

NHK教育で、毎週金曜日の22時以降に「芸術劇場」という番組が放送されている。以前は日曜日夜の放映だったが、土休日が休みの人には厳しい時間帯だったと思う。 それはさておき、先月20日のプログラムは、クラシック音楽界で話題の指揮者グスターボ・ドゥ…

クラシック音楽評論家のエッセイ

大手CDショップのHMV Japanは、インターネットで通販を実施しているが、そのクラシック音楽のコーナーに評論家(ライター)のエッセイを連載している。http://www.hmv.co.jp/news/1_700/ の左側にある「評論家エッセイ」をクリックするとバックナンバーも…

東京二期会の「ラ・トラヴィアータ」

2月14日に東京文化会館で観た。これまで、「ラ・トラヴィアータ(椿姫)」は藤原歌劇団のプロダクションにしか接したことがなかったので、今回の宮本亜門による演出は新鮮だった。 東京二期会はダブルキャストによる上演を実施しており、2日前の12日にも14日…

グラミー賞(クラシック部門)

2月9日にアメリカで第51回グラミー賞が発表された。日本では、メゾソプラノ歌手の藤村美穂子が録音したCDが、惜しくも受賞を逃したといった程度の報道しかされていない。ここで簡単に紹介してみるが、各部門ともアーティスト、作品(またはアルバム名)、…

再演なのに値上げ

東京の新国立劇場は、2009年の3月から4月の間に、ワーグナーの「ニーベルンクの指環」から「ラインの黄金」と「ワルキューレ」を上演する予定である。両演目は、それぞれ2001年と2002年にプレミエだったプロダクションの再演なのだが、にもかかわらずSおよ…

京都市交響楽団の話題2点

日本国内にあるオーケストラでただ一つ、京都市交響楽団は自治体の直営で活動してきた団体である。その京響が来年度(2009年4月)から、京都市音楽芸術文化振興財団という外郭団体に移管されることになった(京都新聞電子版2009年1月26日付による)。 ゆくゆ…

山下洋輔の出演した定期演奏会

先週の金曜日(1月9日)に、兵庫芸術文化センター管弦楽団の定期演奏会を聴きに、西宮まで出かけた。 曲目は、前半が山下洋輔のピアノ協奏曲第3番「エクスプローラー」で、後半がショスタコーヴィチの交響曲第5番作品47だった。 前半は、山下による自作自演…